かかとの痛みは「シーバー病」かも?
〜元気に走るこどもに突然のトラブル〜
「最近、かかとが痛いって言うようになった」
「運動中や運動後に痛みが強くなるみたい」
そんなとき、**『シーバー病』**という成長期に多いかかとの痛みかもしれません。
シーバー病ってなに?
シーバー病(正式名称:踵骨骨端症/しょうこつこったんしょう)は、**成長期のこどもに見られる「かかとの痛み」**です。8〜12歳くらいの、特に運動が活発なお子さんに多く、男の子にやや多い傾向があります。
なぜ起こるの?
成長期のかかとは、まだ骨が完全に固まりきっていません。この未熟な骨(踵骨の骨端核)に、ジャンプやダッシュの繰り返しによって引っ張る力が加わると、炎症が起きて痛みにつながります。
原因として多いもの:
- サッカー、バスケ、陸上など走る・跳ぶ動作が多いスポーツ
- 急激な運動量の増加
- 足に合わない靴や、硬い地面での練習
- ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性不足
主な症状
- かかとの痛み(片足・両足ともにあり得ます)
- 運動中または運動後に痛みが増す
- かかとを押すと痛い
- つま先歩きをしたがる(かかとをつきたくない)
どう対処すればいい?
**基本は「安静と適切なサポート」**です。無理に練習を続けてしまうと、痛みが長引く可能性があります。
当院の対応:
- 詳細な問診・視診・圧痛の確認
- 痛みの程度に応じて運動制限の提案
- 整復操作で足首のズレを整える
- ストレッチ指導(特にふくらはぎ・アキレス腱)
- 超音波ULTRASONによる血流改善
- テーピングや冷却療法などの対処
保護者の方へ
シーバー病は成長に伴って自然に治ることがほとんどです。ただし、早期に適切な対応をとることで、運動のパフォーマンスを落とさずに済みます。
お子さんが「かかとが痛い」と言ったとき、「成長痛だから大丈夫」と決めつけず、まずはご相談ください。
おわりに
「走ると痛い」「でも運動は続けたい」
そんな気持ちに寄り添いながら、こどもの成長と笑顔を守るお手伝いを、私たちは全力でサポートします。
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